現代の生活に完全にはマッチしているとはいえない脳のメカニズムについて把握して、それをパフォーマンスの向上、あるいは社会でより上手くやっていくために活かしていきましょう、といった趣旨の本になります。
脳神経科学に関する本は何冊も読んでいるのですが、それでも知らなかった情報が結構多く、満足の1冊でした。
特に印象的だったのは、自身の情動を適切な言葉で表現する「ラベリング」について。
自身のネガティブな情動に関してこのラベリングを行うと、それだけでその情動は軽減されるとのこと。
例えば、何か腹立たしいことがあったときに、ラベリングを試みるとします。
「俺、火山のように怒りが爆発してるな」
心の中でそう表現するだけで、怒りの情動は軽減されます。
これは、大脳辺縁系と前頭前皮質とのシーソーのような関係性によるものです。
ラベリングを行うためには、それなりに複雑な思考をする必要があります。
複雑な思考をするということは、前頭前皮質を働かせるということです。
大脳辺縁系の興奮が抑えられるということは、怒りや悲しみなどの情動が軽減されるということです。
「自身の情動を改めて言葉で表現してみる」
と聞くと、何ならその情動が悪化してしまいそうな気がします。
実際、データによるとそういう印象を持っている人が多いようです。
が、上記のようなメカニズムによって、情動は軽減されるんですね。
なるほどなー、と。
ただ、このラベリングにおいて注意は必要です。
「ムカつく」だとか、「最悪」だとか、そういう単純な言葉では効果がありません。
比喩などを使い、「上手く」言葉にする必要があります。
そのためにも、より多くの言葉を知っておくべきですね。
そういえば、「語彙力が高い人は感情のコントロールが上手い」という研究データがあった記憶があります。
なるほど、上記のメカニズムを踏まえると納得です。
そんなわけで、語彙力を深めるという意味でも読書は重要ですね。
これからも本を読み続けていこうと思います。
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