次の日曜日(10月30日)は第5日曜日のためジムは休館となります。
お間違えのないようにご注意下さいませ。
さてさて、10月に入って涼しくなってきたと思ったら、いつの間にやら月末です。
もはや涼しいというか、朝晩は寒いくらいですね。
おかげさまで、最近は読書が捗ります。
ホットコーヒーを片手にステッパーの上で歩きながら本を読むスタイルなので、気温が低いほうが助かるのです。
先日、読み終えたのはこちら。
5勝6敗2分けという平凡な戦績の36歳B級プロボクサーが、年齢制限による引退を回避するために、9ヶ月以内に日本チャンピオンを目指す(チャンピオンになれば年齢制限は適用されない)姿を追ったノンフィクションです。
傍から見れば無謀としか思えないミッションを達成すべく必死で挑むベテラン選手と、何とかそれを実現させてやるべく裏で奔走するジムの会長およびトレーナーの姿には、同業者として素直に感服しました。
とはいえ、目標や夢に向かって頑張るのは、何だかんだで充実して楽しいのですよ。
本当に苦しいのは、それが終わってからの話になります。
この本の最後には、すでに選手が引退した(目標を達成した後の引退なのか未達成での引退なのかは秘密です)数年後に行われたインタビューも収録されています。
そこで元選手が語った「自分の人生はもう余生だ」という言葉に、個人的に強く共感しました。
目標達成のために情熱を注げば注ぐほど、それが終わった後の虚無感は大きいのです。
僕自身、現役を引退しようと決めてからしばらくは、その後の人生がただただ虚しく感じました。
思い返せば、中学時代から大学時代までは陸上競技を第一に、その後はキックボクシングを第一に、とにかくアスリートとして十数年感を生きてきたわけで。
自分の人生の中心だったそれがなくなったときの虚無感は、想像以上に途轍もないものでしたね。
本書を読むと、無謀とも言える挑戦のために情熱を注ぐ選手と、それを支える人たちの姿に胸を熱くした後、上記のような虚無感、喪失感も少しは感じられるのではないかと思います。
読書の醍醐味は、疑似体験ですので、是非是非そんな疑似体験を皆様もされてみてはいかがでしょうか。
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